続、六人

一人めは狩人

頭に銃を向けられた

死にたくないと泣いてみせたら

代わりに猪を殺して帰った


二人めは侍女

紐で首をしめられた

突き飛ばしたら無様に転んだ

以来新しい侍女は来ていない


三人めは行商人

櫛に毒が塗られていた

ナイフを首もとに突きつけたら

洗いざらい話してくれた


四人めは子ども

体に石を投げられた

目をみて避けずに立っていたら

怯えてすぐに逃げてった


五人めは魔女

君は死を望むのかい?望まない?だろうねぇ構わないよあの女の命令なんてどうでもいいし君に会うために出向いたんだからね

ふふふ

あれから10年しか経っていないけれど20歳くらいに見えるよ長いこと幼女この姿だから人のことは言えないけれどねああ魔女なんだよ君にも素質がありそうだまあそれも当たり前さなんだって君は人魚の娘なんだからね詳しい話はそこの婆やに訊くといい薄々気が付いていただろうけれど

死にたくなったら言ってくれたまえ魔女を殺すのは魔女にしか出来ないのだからね

それではまたいつか会うべき時に


六人めは農夫

水に毒をいれられた

その水をのんで死んだ鳥と

走り去る人影が残された


あいつを殺せ』

奇妙な鏡に惑わされ

私を憎む女王の命令

哀れな女の馬鹿げた命令


私は生きる

愛する女を喪って

娘の扱いもわからない

父のために母の代わりに

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