LOST

いろりばた

￣￣￣４月某日

｢うっわ～、いい天気だな～！！！｣

｢雲ひとつない青空！船出日和じゃん！｣

２人の少年が、海辺から青空を見上げる。それに続いて、残りの３人も空を見上げた。

雲ひとつなく、澄み切った青空。白い砂浜。悲しいくらいに何も無い浜辺は、いつも俺達の空っぽな心を、満たしてくれた。この波を見ていると、なんだか穏やかになれた。

だが、この海とも今日で最後だ。

地図に無い島、｢會島｣から、俺達は今日、抜け出す。

囚われの身から解放される。

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