第52話 撒き餌漁法!〜実用書コンテスト用

 おっす、今回初めて、コンテストに応募してみた野次馬っす。実用書を書くの、舐めてた自分に気づきました。


 大きなミスは、構成をきっちり考えて、書き始めなかったこと。

コンテストに出すと決めたのが遅かったので、一週間で5万字書く羽目に。


 何やってるんだろ、俺。死にそう。


 目も怠い。眠い。なんか居酒屋で、延々と若者に説教垂れてる親父みたい、と数少ない女性読者に言われ、呆れられる始末。(どうしても女性はけなされてるように感じるだろうしね……)


 まあでも、字数はクリア。構成は直しつつあるものの、とてもじゃないけど、最初からちゃんと組み立てたようには、いかねえ。


 これを教訓に、次はちゃんと書こう。ただでさえ「君は、書きなぐったようなテイストが売りなの?」と言われるのに。


 苦しんでいるのは文体。野次馬のようにいかない。できるだけ丁寧に、と書き始めたら、常態と敬体が入り混じって、収拾つかない。ぐぅうう、丁寧な口調って、難しいぜ。


 なんでこんなことに?と思ったら、こういう実用書は、著者の経歴が重要なんだよ。


 大和撫子を薦めるからには、どこの馬の骨かわからん独身の野次馬があれこれ言うんじゃダメなわけ。むしろ、マナー教室主催してる女性が著者とか、お茶の先生が書いた本とか、そういうステイタスが必要!


 でないと全く説得力がない。”意外にまともなことが書いてあるじゃん”と言われてしまう。だって、俺、ものすごくまともな男。


 コンセプトからして失敗してしまった……


 字数という最低ランクをクリアしたところで、あまりにつまらないため、具体例を投入することに。


 具体例なんて、あまり書きたくないが、仕方ない。みんな、俺を恨まないでくれ!身バレしないようにちゃんと、わからないように書くから。


 題名も長いから変えた。養成したいけど、難しすぎる。とんでもない女を大和撫子に育てるとか、俺には無理っぽい。


”時代は、大和撫子〜サムライ男子との結婚”


 いやだって、本当だから。これからは大和撫子だよ!男女平等を叫ぶフェミとか、もう古い。次の売れ筋は日本の”大和撫子”なんだよ。絶滅の希少種だから。

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