コノとウルルは家に帰りました。

　コノは家の近くまでもどってきてから、水ぶくろが空なのに気づきましたが、お父さんとお母さんには、お魚だけをわたしました。

　お母さんは、少し、あれっ、という顔をして、

　「コノ、水はどうしたの。」

と聞きました。

　コノは、エヘヘ、と水ぶくろをわたしながら、

　「わすれちゃったぁ。」

と言いました。

　お母さんがおこる前に、コノは、なんとかして次の話題を作りました。

　「うん、えーっとね、そうだっ。ウルルがね、お魚とろうとしてたよ。でね、３回も川におちたの。お父さん、今度ウルルにお魚のとり方、教えてあげてね。」

　お父さんは、うん、とうなづきました。

　（つづく）

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