No.2096.またズレタ

トイレに篭って 一人 考えてみた

意味なんてない

意義なんてない


生きるために 働き 過ごしていく日々

嬉しい事も 起これば

悲しい事も 降り注ぐ


このトイレの 隔絶された 空間で一人

うんうん唸って 惚けて またズレタ


夕闇覗いて ぶるり 震えていた

怖いわけじゃない

寒いわけもない


死んでもいいか 思った ところで死なないし

厳しいだけの 毎日

苦しいだけの夕闇で


廊下の影 絶縁された 静謐で一人

うんうん唸って 惚けて またズレタ


朝陽に焼かれ ぞわり 凍えてくる

燃えるはずがない

割れるはずもない


なんでだろう 悲しい ぼんやりしてきた

楽しいのかな 笑顔で

きらきらしている 悔しいな


孤高の部屋 埋没してく 歴史の中にまた

うんうん うんうん うんうん唸って 惚けて またズレタ

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