No.1966.グレーの粉末

この手は血に染まったまま 積み重ねた罰

眠りに堕ちれば瞳に映る闇が怖くなる

いつしか不眠に陥った日常


自分自身の犯した罪を許せずに

深みにはまり泥沼に陥る


見つめて欲しい 抱きしめて欲しい

そう思っても 現実は残酷なもの


指折り数えて 過ぎていった時間

何か得るものはあったのだろうか

考えてみても 袋小路に陥る始末


いっその事 この身 内側から燃やし尽くして

灰になってしまえば いいのかもしれない


握り締めた端っこから 抜け出る命

思い描けば全てを奪い去りたくなる

夢の中でさえも冷たいんだね いつも


傷つけてしまった事実は知ってる

どうにかして償いたいとは思う


せめてあと一度だけでも

逢ってくれないのだろうか 駄目なのか


閉じ込めてしまった言葉が積もって

この身すらも埋もれてしまっていた

身動きのとれない暗い部屋の中


いっその事 この身 内側から燃やし尽くして

灰になってしまえば いいのかもしれない

粉末状になって 風に流され 消えてしまおう

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