No.1626.儚き夢の灯火

薄い瞳の前を風に撫でられ

黒い髪の毛が行ったり来たり

ぼんやりと眺めていたら

眠りに落ちていた


かすれた記憶の片隅

何かが引っかかって離れない

閉じた瞼の奥に眠るのは

過去のかすれた思い出なのか


縋る者も無く

干からびた手の平

包んでくれたのは

儚き夢の灯火


白けた空の色に悲しみの帆

静かの先に待つ孤独

しっとりと湿ってきてた

雨に濡れていた


こぼれた言葉の罅割れ

いつまでも突っかかって折れない

消えた指先の温もりこそは

今の生きている証なのか


縋る者も無く

干からびた手の平

包んでくれたのは

儚き夢の灯火

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