114日目:監視任務とかあるんですね!
神聖歴六一〇二年・
はぁ……昨日あれからニコさんを問い詰めたら、売却金をやっぱり使ってました。
欲しい素材と機材があってどうしても我慢できなかったとか……まったくもうっ!
使ったのは別にいいんです……消臭剤を頑張って調合してるのはニコさんですし。
ただ一言相談してほしかったなと思うだけで……反省してたので許しますけどね。
……さて、気を取り直して今日は全員でお仕事を頑張りましょう。
というわけで依頼を探しに冒険者ギルドへ。
ギルドの中に入ると昨日の慌ただしさは流石に収まっていました。
けれど、まだ受付の奥の方では大勢の職員さんが忙しそうにしています。
これはもう暫く嵐の情報には注意していた方がいいかもですね。
そんなことを考えつつ、クエストボードから依頼を探します。
シユさんに教えてもらったお仕事は……今回もありませんね。
配達任務とかと同じで受注しやすい時間帯があるんでしょうか?
あとで受付の筋肉お兄さんに訊いてみましょう。
他の依頼はというと……うん? ノアさん何かありましたか?
えっとなになに……監視任務? これはまた珍しい内容のお仕事ですね。
場所は港から五時間ほど離れたところにある岬の灯台。監視対象は人魚ですか。
彼女達が灯台近くの岩場に座ったら、歌い始める前に海へ追い返して欲しいと。
人魚の歌声に誘われ浅瀬などで船が座礁するという話は聞いたことがありますね。
この依頼はそれを事前に防ぐため、彼女達を見張るのがお仕事みたいです。
報酬もいいですしこれにしましょうか。何より人魚を見てみたいです!
依頼の受注を終えたら、急いで灯台に出発します。
人魚が活動するのは夜なので、その前に灯台へ着かないと。
あ、依頼を受注する時、筋肉お兄さんに例の護衛任務についても尋ねてみました。
すると、どうやら漁船の護衛任務は夜に張り出されることが多いみたいです。
まぁ、でも今は目の前の依頼に集中です。
太陽が水平線に沈み始めた頃、ようやく灯台に到着しました。
白煉瓦で建てられた綺麗な灯台です。その横には木造の小屋が一棟。
そうそう、今回はこの灯台の管理も任されています。
管理といっても前もって指定された通りに灯りを点けるだけですけどね。
小屋に入り、ノアさんと夕食の準備を始めます。
ニコさんはいつのように素材探しの散歩へ行きました。
この小屋ですが、灯台守用なので依頼中は自由に使っていいという話でした。
潮風の強いここでテントとか張りたくなかったので凄く助かります。
丁度、晩御飯ができた頃にニコさんが帰ってきました。
その手には沢山の素材が……うん? その宝石みたいな黄色い結晶はなんですか?
訊くとニコさんも分からないらしく首を傾げます。
でも、透明でキラキラして綺麗ですね……ギルドで換金できますかね?
っと、そんな話をしてる場合じゃないですね、冷める前に頂きましょう。
早く食べ終わって、夜中の監視任務に備えないと……頑張ります!!
今日の収支
銀貨:-1枚(食料品代)
その他:黄色い宝石?
――――――――
残金:金貨1枚、銀貨60枚、銅貨93枚
猫銀銭190
o(^-^)o ワクワクッ 人魚、楽しみです!!
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