第29話 わたしがやりたいこと
世の中の大半の人はITに関心がない。
ITを理解しようという気がない。
情報化社会の波は確実に近づいてきているのに、その波にうまく適応出来ていない方々が世の中にはまだまだ多くいるのだ。
先日参加した、ボランティアでもそうだったじゃないか。
パソコン教室に来てくれた方々は、みんなITを理解できているとは言いがたかった。
お店で会員サービスへの登録に苦労していた方々もそうだ。
それに、普段からITに関してここが分からないとか、いろいろと聞かれるじゃないか。
そして、わたしにはそこそこだがITについての知識がある。
情報機器も使いこなせている方だ。
であれば、そんなITが分からない、情報化社会に馴染めていない方々をサポートできるような仕事ができないだろうか。
ITをうまく使いこなせていない方々でも、ITが本当に便利だと感じてもらえるような、そんな世の中にできれば...。
そうして、わたしはITに関することを仕事にしようと決めた。
ちなみにだが、なにか物を作るのが好きなんだなと気づいたことから、システムインテグレータなど開発をやる仕事をやりたいと思うようになったのだ。
ちなみにだが、洋服屋の販売員になるのはこの時点で止めた。
先に書いた目標ができたということもあったが、洋服屋の店員になることを考えてみたときに、いくつも気になることがあったからだ。
ひとつ、洋服屋の店員というのは、労働時間に対して給与が安く、割にあわない。
その時点で8年目の在学が確定していたわたしにとっては、生涯収入が厳しい。
ふたつ、わたしがやりたいのは誰かが作ったものを売ることではない、ということに気づいたからだった。
わたしは、少なくとも作る方に一枚噛みたい。
みっつ、そのまま働き続けたとして、5年後の自分がどんなふうか想像した時、それが魅力的に感じられなかったから。
そういう理由から、洋服屋の店員になる目標は止めたのだ。
今でもときどき、そのまま洋服屋の店員になればよかったのに、と言われることがあるが...それは絶対にない。
そうして、わたしは卒業を目指すとともに、IT業界への就職を目指すことにした。
将来の目標が見えないというコンプレックスも、こうして克服した。
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