勇者だけどニートですが何か?

愛姫

第1章:勇者だけどニートなんです

「またやってるの?リオ。」


私はPCでオンラインゲームを楽しんでいる彼…勇者リオハルトを見て言った。


「くっそぉ〜!あともう少しでダンジョンのボスに勝てたのになー! ちくしょう! 」


そういって彼が荒くキーボードを叩いてる姿を見て私ははぁっと深いため息をつく。


彼がここに来てもう二週間くらい経つというのに未だに働く気がない…いや、訂正しよう。

全くないの間違いだよね。


「お前なぁ、少しはありがたいと思え。あの伝説の勇者がお前ん家にいて魔王から守ってやってるんだぞ。」


ふふんっと誇らしげにドヤ顔をする彼を見てまたひとつため息が出て行った。


「ここは日本、あなた達がいた世界じゃないんだからモンスターとか魔王とかいません。」


実は彼…いや彼らはゲームの世界からこの現実世界に来たんだという。

本当のことなのかなって私も最初疑ってたんだけど彼らは本当にこちらの世界に来てしまったみたい。

彼らが来たのは今から二週間前のことだった。

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