ポンコツ勇者に精霊のご加護を!

キルル

プロローグ


 皆さんは『パラレルワールド』という言葉をご存知だろうか?



例えば遅刻しそうな朝、とびっきりの美少女と曲がり角でぶつかったとしよう。

そこで仲良くなって交際まで発展する世界。 

家を出るのが1分遅れて美少女とはぶつかることはなく、ごく平凡ないつも通りの日々を送ることになる世界。


僕たちが存在している世界と平行に存在している世界、だが決して交わることのない世界。

それこそ数字なんかじゃ言い表せないほど、まさに無限に存在しているだろう。



 《もしも》の数だけ存在する世界

それがパラレルワールドである。もしかしたら、目まぐるしく化学が発展したSFのような世界が存在するかもしれない。それと正反対に、魔法が当たり前に存在しているファンタジーな世界も存在しているかもしれない。


これは、決して交わるはずのない異世界の住人と交わることとなってしまった、平凡だったはずの高校生の異世界奮闘劇である。





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