第8話

「一回くらい見に来いよ。」


「やだよ。

私、ヴィジュアル系なんて好きじゃないもん。」


「良く言うな。

未来のパパに向かって、そんなこと…」


「パ、パパって…そんなの私認めないんだから…!

あ、そんなことより、早く準備しないとバイト遅刻するよ!」


「はい、はい。」


本当にもうドキッとすることをサラッと言うんだから…

私は素知らぬ顔で食器を片付けるふりをしてキッチンに向かった。




食器を洗ってる間も、さっきの言葉が頭の中をぐるぐる回る。




どうなっちゃうんだろう?

本当に、ママと瑠威が結婚したら…

まぁ、生活自体は今と変わらないかもしれないけど、やっぱりいやだ…

五つしか離れてないパパなんて…

やっぱりここは頑なに反対するしかない。

多分、瑠威のご両親だって反対するだろうから、大丈夫だとは思うけど…


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