☆ EAT
母さんが死に東京の伯父さんの許に呼ばれたぼくが大学の研究室ではじめに会わされたのは研究所のスタッフ数名とEAT仲間たちだ。
「ケイジ、ここにいる人々が、これからお前のパートナーとなる。よく憶えておきなさい!」
伯父さんはいい、それぞれの人を紹介する。
とりあえず、その場には五人のEAT仲間が同席する。
けれどもそのときぼくの印象に深く残ったのは研究室を通過する際、目に焼きついた無数の冷凍層の中の目覚めていない誰かたちの方だ。
後に知ることになるが、実はさらに大勢の人々が伯父さんたちのプロジェクトに関わっている。
EATの話は、まだ知らされていない。
でもその前にあの人たちに逢えたことが、EATに対するぼくのショックを和らげたのは間違いない。
だって、そうだろう!
自分の脳に腫瘍類似物質が貼りつき、しかもいつそれが本物の腫瘍に化けてしまうかわからないというのだから……。
その潜在的能力は差し引くとしても、たった十三歳の子供にとって、それはまさに死の宣告に等しいじゃないか!
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