学食の貴婦人
Jack-indoorwolf
第1話チーズケーキ
最初はあいつが私を好きだとは知らなかった。そもそも
初めて互いに視線を合わせた時も、私は大河に
実は私は恋愛どころではなかった。私は最愛の男を失ったばかりだった。当時交際していた男が
私は悩んでいたのだ。死んだ元カレを忘れて大河の誘いに乗るかどうかを。
ある雨の日、通っていた大学でカフェテリアのおばちゃんが突然私にスイーツをサービスしてくれた。彼女は大学内でもちょっと
そして一人でテーブルに着きタイ風の豚肉入り野菜炒めとチャーハンを胃袋に消したあとアナログ時計の2時55分の針が形作ったようなチーズケーキを食べた。甘さの質感が満腹のはずの胃にさらに空腹を呼んだ。
季節は梅雨真っ只中。私は一秒後すら未知の世界の大学生。人生初めての挫折を味わっていた。
私は窓外の雨を
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます