日の昇る場所へ

SaLa

1『ー起ー』

「今日もここはきれいだね…お姉ちゃん。」

私は横にいた姉に問いかける。

(そうだね…ここは本当にきれいだね。)

姉は横にいる私に答える。


家から徒歩10分ほど、細くてなだらかな山道を登っていくと、高台に出る。

進みすぎると断崖絶壁…足元にはたくさんの木々。

その森の向こう側には海がある。

私はここが…ここから見える景色が、大好きだ。

姉もそう、私と一緒にこの景色を見るのが好きだと言っていた。


おとといも、昨日も、今日も、明日も、あさっても。

私は姉と毎日、この景色を見ている、眺めている。

昨日は雨だった。

太陽が海の向こう側に行ったら、家へ帰る。

それが今の私の日課だ。

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