スレインによる十一章予告

 男であれ女であれ、戦場をくぐれば様々な傷を抱えるものだ。

 あのユエも、これで落ち着くかも知れんな。 


 しかし、騎士と書いて”ないと”か。


 それがしは、良い名前ではあると思う。

 アグロスの感覚で、どうなのかは存ぜぬが。


 久方ぶりだな。スレインだ。


 ずいぶん長く島を空けてしまった。

 予告と行こうか。


『島に戻ったそれがし達は、事件の処理に忙殺される。


 そんな中、それがしの娘のドロテアがなにやら怪しい動きだ。


 どうも男と会っているらしいが。 


 男女のことはよく分からんが。

 父であるそれがしに、隠れて会うのはいただけんな。


 ときを同じくして、ロットンスカッシュと名乗る混血者の犯罪集団が現れた。


 GSUMや自衛軍にもなりふり構わず容赦なく暴れ回る。

 ついには、騎士の師が暮らすレストランにまで――。


 一体何者が率いているのか。

 島の闇は深い。


 だが、それがし達とて、断罪者だ。


 誰が相手だろうと、法と正義の天秤は、決して歪ませはしない。


 次回、銃と魔法と断罪者。第十一章”悲哀と憤怒のカジモド”。


 二つの世界は、なぜ出会ってしまったのだろうか』 

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