ユエによる十章予告

 初恋。初恋ねえ。叶わないって余計なお世話だよ。

 だったら、私だって騎士くんに……。


 あ、二回目か。お疲れ様。ユエだよー。


 報国ノ防人、怖い人達が現れたなあ。


 くじら船の爆弾なんて、普通考えつかないんだけどね。

 軍人が本気でテロをやると、えげつないことになるから。


 戦争で国を作るのは、確かに普通のことだけど。

 バンギアの武器を使ったら、何もかも残らなくなっちゃうのに。


 はあ。私の国、一体今どうなってるんだろう。


 予告、やるね。


『マヤ姉様が結婚だってー!

 お相手は崖の上の王国、宮廷騎士団長、ヤスハラ伯爵。


 またの名を自衛軍B 2連隊長、安原やすはら克己かつみ

 そして、報国ノ防人首領、豊田とよだ血煙けつえん


 父様は国が強くなればいいって言う。

 爆破事件の指揮した人が、私の国の貴族になる。

 バンギアをめちゃくちゃにして、島を焼き払おうとした人が。


 断罪者として、妹として、認められるわけなんかない。 


 みんな、どうか協力して。

 私、きっと、魔錠をかけて見せる。


 断罪者として。

 崖の上の王国の第四王女として。

 そして、姉様の妹、ユエ・アキノとして。


 次回銃と魔法と断罪者、第十章”硝煙の末姫”。


 強い力だけじゃ、何も作れないんだから』

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