【SS】ボクっ娘魔王さまの日々
おしゃれ泥棒
第1話 執務机
メイド「失礼します、魔王さま」ガチャ
魔王「あ、おはようメイド」
メイド「……またそんな、分不相応な家具をお使いになって」
魔王「分不相応とはなんだ、失礼だな。この執務机も椅子も、代々の魔王の正統な代物だ、魔王のボクが使って何が悪い。それともボクには魔王としての資格が無いって言いたいのかい?」
メイド「いえ、資格がどうこうの話ではなく身長の話でございます。どう見ても大き過ぎるでしょう」
魔王「机に対してボクの体が?」
メイド「魔王さまのお体に対して机が、です」
魔王「むう」
メイド「足が完全に宙に浮いてるではありませんか。机の天板も、もうほぼ目線と同じ高さですし。分不相応というか不釣り合いです。魔王さま用の机は早急にご用意致しますので、今は仮の机をお使いくださいと何度言えば…」
魔王「いやだいやだいやだー! ボクだってこの机で政務したいんだー!」
メイド「子どもですか」
魔王「何とでも言え! ボクは意地でもこの机を使う!」
メイド「……仕方ありませんね。ではせめて、椅子の足の高さを調節致しましょう」
魔王「本当!? ありがとう!」
メイド「(あとで机のほうの足も少し切り落としておきますか…まったくもう)」
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