ネクラ男子なのにカオヨミで女子好感度がなぜか上がっていく件

ITSUMONO

生徒会2次活動

第0話 プロローグ

「やっと…やっと会えた…嬉しいよ」


西日が差し込む放課後の生徒会室。 ソファに座る髪が膝まである女子生徒は眼鏡をかけた男子生徒に膝枕をして介抱していた。男子生徒は気を失っているようだった。


少女の瞳から大きな粒の涙がこぼれ、少年の頬を流れていく。 その彼女の目は深い青色で、潤んだ涙が陽に当たり綺麗に輝いていた。


「ううん………?」


僕は意識のまどろみの中、うっすらと目を開ける。

そういえば、さっき僕は気絶して…。 目の前に映ったのは制服の上からも分かる二つの大きなふくらみ。

これは、まさかまさか、そんなあり得ない、これはひょっとして従妹のちひろに抱きつかれた時に背中に感じるあのふくらみ?!どうしてこのふくらみが僕の目の前にあるんだ?

そしてこの首の後ろにある柔らかい感触は…ひょっとして、ひっ膝枕────?!



涙を拭いた少女は声をかけた。

「まつくん、起きた?良かった.....わたし、ずっと待ってたんだよ......」


潤んだ瞳の少女が超ドアップで顔を近づける。吐息がまじかに感じるくらいまで.....

「もう.....我慢しなくて.....いいよね」

「もうだめだ......」

「ちょっ?!えっまだ何もしてないのに!ちょっとまつく……………」


少年は顔が真っ赤になり、また気を失ってしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る