I am me

qp(ねじまき)

プロローグ

目が覚めると、私は私ではなかった。


鏡も見ていないのに直感でわかった。


部屋は紛れもなく私の部屋。見知った天井に、いつもの机に、お気に入りのくまのぬいぐるみ。毎日見ているはずのもの。そこにあって当たり前のもの。


異分子は、私だけだった。


今は何時くらいだろうか、そう思い枕元の目覚まし時計を確認する。午前8時。いつもなら学校へいく準備をしなければならないが、長期休暇期間中なので慌てる必要はない。


とりあえず私は誰なのか、どうすれば元に戻るのか、それを知るためにベッドを抜け、ドアを空け洗面所に向かった。

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