ブルー・ブラスト

朝木モコ

序幕 花嵐

プロローグ



 この杯を受けてくれ

 どうぞなみなみ注がしておくれ

 花に嵐のたとえもあるぞ

 サヨナラだけが人生だ




 ――――……人生、別離たる。








 花は散り際が美しいと、

 サヨナラだけが人生だと、

 一体誰が決めた。

 たとえるなら彼らは、散り際が美しい花を一瞬で蹴散らしてしまう、花嵐。

 己のために生きて、己のために死ぬと決めた、救いようもないほど莫迦な侍だ。


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