Dear you
ピンクミント
Dear
たった一瞬のこと。
ただこの左側にある小さな通話ボタンを押せば全ては始まるの。
ただ送信ボタンを押してみるのもきっといい。
だけど恋する女の子たちにはこの一瞬の出来事が最高に難しい。
それは難解な数学の方程式よりもはるかに、複雑な英文よりもずっとずっと難しいの。
ちなみに私もそんな恋する女の子の一人です。
恋のお相手は、素敵な人。
だから好きになったの。
だけど不安なの。
私なんかあの人には似合わない。
だから想いはきっと届かない。
だけど想像してしまうの。
あの人のとなりを歩いてみたいと、あの人の見ている景色を一番近くで一緒に見てみたいと、私のこの胸が願うの。
だからたまには勇気を出してこのボタンを押してみようと思ったりして…。
だけどやっぱり勇気が出なかったりして…。
恋する女の子たちにとっては、数学の問題の方が簡単だよ。
だって答えは決まってるんだもん。
どんな複雑な数式だって答えは一つ。
誰が解いたって必ず同じ正解にたどり着くのだから。
でも恋愛は違う。
何一つ同じ恋愛の形などない。
答えも正解も解き方すら何にもないんだもん。
会いたい、お喋りしたい、くっつきたい、好き。
私、まさに恋愛進行形。
現在形のSでも過去形のedでもなく、ingの現在進行形。
会いたい、お喋りしたい、くっつきたい、好き。
声が聞きたい、笑った顔が見たい、名前を呼んで欲しい、やっぱり大好き。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます