人間も自然の一部です
ここの所、世界中で気象の異変や地震のニュースが相次いでいます。我が国でも震度五以上の地震が相次ぎ、火山活動も数多くみられるようになってきました。その他にも集中豪雨、竜巻、落雷と世界中が完全なる異常気象に襲われています。
よく、人と話をしていると「最近の天気はおかしいよね」とか「なんでこんなに地震ばかり起きるんだろう」なんて話がよく出てきます。でも、よく考えてください。おかしいのは自然界だけでしょうか?
私たち人間はおかしくなってないのでしょうか?
例えば、世間を賑わしているニュースに目をやると親殺し、子殺し、福祉施設の猟奇殺人。少年による殺人事件などなど、凶悪犯罪が後を絶ちません。譲り合いや助け合いといった共存の意識が薄れ、利己が蔓延り、欲望だけで生きている人が多くなってきたのではないでしょうか。
戦後、日本人全てが貧しかった時、日本人は互助の精神が備わっていたのだけれど、経済の発展と共にその様な精神は薄れてしまったようです。本来、経済とは経世済民という言葉の略であり、「世を
その昔、貧乏人は麦を食えと言って総辞職に追い込まれた内閣が有ったが、老人福祉施設なんかを見ても、少ない年金で入れるのは殆どが無認可施設。いまや貧乏人は寂しく死を迎えるしかなくなってしまったんですね。
共存共生の社会では、お年寄りは社会の宝であり、後進の者たちに道を示す役割を担ってきました。しかし、社会形態が集団社会ではなく、個の尊重にシフトしてしまった今、人の生きる道を教える者も無く、人と人の繋がりも薄れてしまいました。
本来、自然の中で身を守るために、群れて生活してきた人間が、いつの間にか自然を畏れる気持ちを失い、利己の中で生活をするようになってしまった。これは、自然の節理から外れてしまっているのかも知れません。人間も生き物である限り、自然の一部なんです。自然の摂理の中で生きていく方法を考えなければならないはずの人間が、自然を破壊しておいて最近の自然の驚異をおかしいというのは不自然な話で、自然界が乱れているのに比例して人間社会も乱れていると考えるのが本当なのではないでしょうか。
このような話を若い学生さんに話したら、この様な答えが返ってきました。
「じゃあ、これからは自然を大切にしていく事が大切ですね。住みよい自然環境を作っていくのが僕たちの役目なんですね」
思わずおじさんは笑ってしまいました。住みよい自然環境というのは相反することですよ。自然環境が住みづらいから、人は自然を住みよいように破壊してきた。住みづらいのが本来の自然環境。だとしたらその中にどの様に順応していくのかを考え乍ら生活環境を整えていかなければならないはず。恐らくそれはかなり難しい命題だと思います。でも、その様にして共存していく事を考えなければ、私達人間は自然の摂理の中で淘汰されてしまうのではないでしょうか。
おじさんの雑言 万里小路 頼光 @madenokouji
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