選挙管理委員会のこと
今回の一連の事件の真相を知る手がかりとして、選挙管理委員会のことを述べておこうと思う。
San Franciscoの選挙管理委員会は、発足当時から異常であった。
発足当時、選挙管理委員会の契約違反を糾弾したインスマス出身のジャーナリスト、シックス・ファイブオーツー氏が、選挙管理委員会の一員であるアッパーリバー氏によって無理心中を図られ亡くなるという事件があった。
間も無くこの心中事件は沈静化したが、モンデリーズに関わる一連の死の始まりは、この事件であったと見る人もいる。
シックス・ファイブオーツー氏は今回の選挙に関するなんらかの不正を明らかにしようとしていたが、口封じをされてしまったという風に邪推するものも現れた。
その心中事件の傍ら、圧倒的な支持率で選挙戦に登場してきたのが、かのビーチサイド候補である。
選挙戦初日にして、もう大勢は決まったと見る向きもあった。
モンデリーズ候補が颯爽と現れるまでは。
モンデリーズ候補が出馬を表明した頃、ある問題がおきた。
この圧倒的な支持率のビーチサイド候補を、中立であるべきはずの選挙管理委員会が大手メディアNCNCで応援するような行為をしたのだった。
有権者の多くはこの一件を公職選挙法に違反していると弾糾したが、それに対する選挙管理委員会による見解は明らかにされていない。
この問題が起きた結果、時勢がモンデリーズ候補に傾いたのだった。
モンデリーズ候補の支持率がビーチサイド候補の支持率を上回る三日前であり、モンデリーズ候補が屍体となって海に浮かぶ十日前のことだった。
そして、選挙戦はモンデリーズ候補の死を皮切りに、混迷を極めていくことになるのは、ご存知の通りである。
この一連の異常事態の中で、選挙管理委員会は異常なまでに、連続殺人事件に関する言及をしなかった。
そう、あの3月の末日まで。
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