健康被害と妄と盲
思想もなく
メロディもなく
声もなく
景色もなく
色もない
そんな世の中に
うたなどうたえるものか
うたなどうたってやるものか
命燃やしたところで
燻り続ける粗悪な炭
火種が地面に落ちて
流れ出るコールタールが燃えて
肺を覆った黒煙を
誰が直視したいものか
PM2.5が目に染みて
無理くりに涙は流れ出し
拒絶反応さえ称賛されて
排気ガスで深呼吸
列車は今日もホームへ来るよ
人は白線の内側へお下がりくださって
低気圧で膨張した彼女たちを
ブスリと刺したナイフだって
悪く言われる謂れはない
朦朧とした老婆はいつも
水タバコに酔っちゃって
誰も不幸にならぬのに
誰もが幸せになりたいと考えて
人、人、人、人、人!
この笑い声!
ロバのパン屋とゆきやこんこ
結局はどれも安楽椅子で微睡んだ
足の悪い老人の夢
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