星見


この街の一番高いところを目指して

私は階段を一気に駆け上げる

開けた視界いっぱいに広がる星空

目にした私は

誰よりも空に近い位置

手を伸ばしたら 月にも届きそう

指先に光を与えて

広げた両手で抱えきれないくらい

たくさんの宝石を散りばめる

失くさないように

消さないように

私はそっと手を掲げ

夜空の灯りをひとつだけ隠した

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