えるも短編集「めんどいから短時間でね?」
えるも
「もうなんなのもう!」
ある日、起きてから不運なことばかりだった。
起きたら目覚ましが鳴っているのに音がなってなかったり、フライパンを昨日偶然洗ってなくていちいち洗わなけりゃならなかったり、なんなのもう!
「とりあえず、バスに・・・」
そう思ってバックから定期を取り出す。
だが、
なぜかいつも入っているはずの場所に定期券がない!
プシュー
完全に終わった。
正直もうコレ以上家に帰ってからじゃ間に合わない。
完全に真っ白の私を素通りし、パスのお客さんはどんどん入っていく・・・。
とんとん。
するとなぜかその通って行くお客さんの一人と思われる人が(後ろからなのでだれかわかんないけど)、私の肩を指で叩いてきた。
「・・・へ?」
振り向く。
「あ、やっぱり〇〇さん!」
そこにいたのは、最近会社に新卒で入ってきた社員のOくんだった。
「もしかして、定期忘れました??」
プシュー。
「あ、!待ってください!」
ギュ
私の手を握ってOくんは閉まりかけたバスのドアをこじ開けて私と一緒に中へ入っていった。
「・・・心配しなくていいですよ!今回の分はボクが出します♪」
なんとなく最悪な朝だったのに、
それだけで一日が幸せになったことは、ココだけの秘密です♪
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