下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる

「好きです。オレと付き合ってください。」

「ごめんなさい。」

 これで15人目の告白失敗。

「せめて、オレのどこがダメなのか教えてくれないか。」

「え・・・と、背の低いひとってダメなの。ごめんなさい。」

 ダメな理由も15個目。


 背が低い、成績が低い、運動ができない、趣味が合わない、グイグイ来すぎるなどなど。

 ダメな理由が被らない。

 失恋以上に傷ついてしまう。

 半分以上が努力で挽回できないところを突かれるのも辛い。

 だがオレはくじけない。

 『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』だ。

 次のあの子に告白だ。


「好きです。オレと付き合ってください。」

「ごめんなさい。」

 これで16人目か。

「せめて、オレのどこがダメなのか教えてくれないか。」

「え・・・と、一度告白に失敗したことも忘れて、告白してくるところかな。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る