舞台設定・補足
▼
幻住が、自らの力の一部を結晶化させたもの。蒼く透き通った宝石のようになり、
かつては稀少な石だったが、今では帝国が
帝国製の
▼
特殊技術で精製した
自然の摂理に反する異常な力を発揮するためか、使い手もまた闇の幻想に魅入られ、怪奇な現象と遭遇するようになると言う。
死神に命を狙われるだとか、竜に憎まれるだとか。ひととしての性質を失って怪物に変貌してしまうだとか。そういった噂。そういったオカルト。
けれど、けれど。
帝国の
あるいは世界のどこかでは、その秘技を受け継いだ鍛冶師が密かに暮らしているとも言われている。
▼
帝国が秘密裡に、わざわざこの本のための捜索部隊を結成し、血眼になって探し回っているとか。とある作家の描く本だけが、
そういった噂。そういったオカルト。
▼ひとは死ぬと鉄塔になる噂
言葉の通りの、奇怪な噂。
種族に関わらず、死んだ者は鉄塔になるという。単なる鉄の塊ではなく、様々な
産業革命を起こし機械文明を発展させたのも、この奇跡によるものだという。ひとがゼロから機械を生み出したのではない。ひとそのものが機械になったのだ。そういった噂。そういったオカルト。
もちろんどの種族も、死んだら鉄塔になるなんてことは、ない。ありえない。そんな御伽噺のようなこと。
けれど、けれど。
そういった奇跡が起きたという事実は、存在する。わずかながら。でも確実に。
とある記者が残した取材ノートには、こう記されている。
帝国に住む子供が、こんなことを言ったそうだ。
「死んだら機械になれるんだ。ぼくにはそういう資格がある。死んだら
この記事を発表しようとした記者は消息不明となり、連絡が取れなくなったという。
▼世界滅亡の噂
帝国は
旧い歴史を知る研究者は、その様を見て世界の滅亡を予見したという。
「やがて 恐怖がすべてを覆う それは 宇宙の法則を乱し 世界のあらゆる決まりごとを 崩壊させるだろう」
発狂した研究者は精神病棟に入れられたものの、そこを脱走して行方不明になったらしい。
そういった噂。そういったオカルト。
本当に、世界が滅亡するなんて。そんなことは在りえないし、誰も信じてはいない。
誰も、誰も。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます