第64話 吾輩は『いちごぱん。いちごぱん。いちごぱん・・・』

屋敷への帰り道をとぼとぼ歩く。


吾輩は屋敷に帰る道でいちごぱんを見つめながら考える。

なんだろう・・・。暖かい・・・今日のこのパンは。

食べるのが惜しくなるような感覚だ。何が起きてるんだ?

吾輩の好物である。目がないはずだった。なのに・・・ためらっている。

わからない。どうしてなのだろう?


セバスチャンが話しかけてくる。

「旦那、しゃぶりつかないんすか?」

「今は・・・いい」

「おなかいっぱいなんすか・・・私が頂きましょうか♪」

「だめだ!!これは!!」


屋敷につく。『緑の防壁』は今日も作動中である。

吾輩は部屋に戻り仕事に取り掛かる。

「旦那、今日もお仕事ですね」

「・・・」

「旦那?」

「あ・・・そうだな」


吾輩は考える。

いちごぱん。いちごぱん。いちごぱん。いちごぱん。

いちごぱん。いちごぱん。いちごぱん。いちごぱん。

いちごぱん。いちごぱん。いちごぱん。いちごぱん。

いちごぱん。いちごぱん。


セバスチャンが話しかけてくる。

「旦那・・・食べてもいいんじゃないですか?」

「えっ?」

「さっきから・・・いちごぱん。って・・・」

「あれ?」


吾輩はいちごぱんを食べる。

なんだろう。これは特別ないちごぱん・・・。おいしくて暖かい。

何故だろう・・・。頭も気持ちも整理がつかない。

これは・・・。春だからか・・・。頭が動かない。


吾輩はいちごぱんを食べ終わる。

「・・・終わっちまったな」

「旦那・・・また買いに行けばいいじゃないっすか?」

「・・・そうか!!そうだな!!どうせ、また買う!!」


吾輩は考える。

アルゴちゃんの方に★が増えた。これが星の加護か。

やりおる。あれ・・・。吾輩には・・・。

ない。


吾輩は考える。

努力とか才能という言葉について。

逃げる為の言葉としてとらえてるやつがいる。

勝てないと才能が違う。努力は無駄になる。

違うと思う。そういう言葉じゃないんだ・・・。

ただの願いの言葉なんだ。望んでいるんだ。才能というものを。

努力というものの綺麗さを。

勝てる、勝てないだけではないんだ。その言葉を使うのは。

それに価値がないと決めているのは、自分なんだ。人にはそれぞれものさしがある。

それは、他のやつとは違う。

だから、自分で無価値にしてしまうんだ。少し長さの図り方を変えてみよう。

そうすれば、きっと価値が見えてくるよ。

吾輩も努力する。無駄な努力って言われるものかもしれない。

ただ、吾輩には価値がある。


吾輩はきづく。

ハンカーハンカーの作者について。

えっ・・・、アシスタントいないの・・・。全部自分で書いてる・・・。

まじっすか!!そりゃ・・・休載もするわ。

いやはや・・・すごい。センスの塊である。人を楽しまるセンスの。


吾輩は考える。

Googleで検索すると、吾輩の一文に変なんついてるんですけど・・・。

『THE FANTASY FIELDS』 様々な点を考慮し、カクヨムから撤退する事に致しました。

えっ?なんだこれは?

どこのレーベルだ?いや・・・そんなものはない。

何故、吾輩につけられたのですか・・・。

まぁ、いいか。吾輩は撤退してない・・・。


吾輩は眠りにつく。


≪つづく≫

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る