新たな登場人物紹介 ミザリー

 本名ミザリー・タラ・レックス。


 第4章「ー8ー 出港前夜」より、登場した人物。

 アドリアナ王国からつかわされた魔導士であり、「希望の光を運ぶ者たち」とともにユーフェミア国を目指す2人の魔導士のうちの1人。


 アンバーを失ったアリスの町での戦いにおいて、彼女ともう1人の魔導士のピーターは首都シャノンでの留守番組に属していた。よって、レイナとルークたちが城を発つ当日に、初めて彼女たちと顔を合わせた。


 25才。157cm。

 トウモロコシの花を思わせるような色合いの艶がなく量の多い髪を後ろで一つに束ねている彼女は、顔の骨格がそのものが大きく、顔のパーツがその広い顔の中心に集まっており、容姿についてはお世辞にも美人とは言い難い感じである。

 レイナは、彼女に会った時、「地獄のミ×ワ」を思い出さずにはいられなかった。


 彼女は、”マリア王女”に『あなたほどの醜女は滅多にいないわ。前世で一体、どんな罪を犯してそんな姿で生まれてきたの』や『あなたは一生、殿方に抱かれることなどないでしょうね。ブスは恋愛のスタート地点にも立てないのですもの』などといった、酷いことを面と向かって言われたりもしていたとのことだ。

 だが、目に見える美しさという点は、絶世美人のマリアの方が遥かに勝っていたとしても、その心の美しさについては……


 15才の時に、首都シャノンの城門をくぐり、アドリアナ王国に仕えて今年で10年となる彼女。正確な生育環境については、作中で語られてはいないが、城お抱えの魔導士となることからして(そういったチャンスが与えられる環境からして)、中流以上の生まれだと推測される。

 

 つねに惰眠を貪っているかのようで頼りなさげなピーターとは対照的に、彼女は非常にテキパキとした言動を作中見せている。

 何事にもきっちりと隙間がない感じで、真正面から頭の良さを感じさせる女性との印象をレイナも抱いた。

 彼女の上司(アンバーの父)からも”大変な努力家で実力もまずまずである”との評価も受けている。


 彼女と話をしたレイナは、”言葉の裏側にあるものをつかむのに優れているこの女性に、いつか心の中でも見透かされてしまうのではないか”との少し畏怖も抱いた場面もあった。

 だが、基本的にレイナとミザリーの性格の相性は良いようだ。

 レイナにとって、アンバーがこの世界においての「母」のようなポジションであるなら、彼女は「姉」のようなポジションであるだろう。

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