主な登場人物紹介 忘れちゃいけない謎の者たち

●ゲイブ

 6才~8才ぐらい? 120cm。

 クルクルとした蜂蜜色の巻き毛、白くぷっくりとした輪郭のぽっぺたは頬紅をつけたかのような桃色、光輝く黄金色の瞳の、非常に愛くるしい少年。

 まさに天使のようなこの少年は、アポストルからの使いであり、どこか懐かしく、切なく、そして荘厳な思いを抱かせる光の中より作中において、三度現れた。


 アンバーの死の直後ともいえる、2回目の登場時には、彼が”現在、闇に包まれているはず”のユーフェミア国の民であるとが判明している。

 その時の彼は「ユーフェミア国は、闇に包まれてなどいない」と言っていた。


 けれども、第4章の回想における3回目の登場時、過去2回の登場時における天真爛漫な無邪気さが彼から消えていた。

 ”今までとは違うゲイブ”が現れた。そして、ゲイブは”ユーフェミア国が暗黒に飲まれてしまった”とも……


 けれども、ユーフェミア国が闇へと消えたのは、今より59年前である。今というこの時代に起こったことではない。明らかに、時間軸がおかしい。まさか、このゲイブは過去からの来訪者とであろうか?



●怖いお兄ちゃん

 ゲイブにルークたちに向けての啓示の手紙を渡している者。おそらく、この世を守る大きな存在=アポストルであると考えられる。


 作中には未登場のため、詳細な容姿は不明。

 だが、ゲイブに「いっつも怒ったような顔してる、ちょっと怖いお兄ちゃん」と言われていることから、若い男であり、なお、やや強面でもあるだろう。


 「怖いお兄ちゃん」は、ゲイブのことを名前で呼ばす、”クソガキ”と呼んでいるらしい。

 ルーク&ディラン&トレヴァーのことを、”いかにも平民で、いかにも貧乏で、いかにも無学な3人の奴ら”とも言っていた。

 そのうえ、マリア王女のことも、キで始まりイで終わる四文字の放送禁止用語を使って、子供であるゲイブの前で話しているようで、あまりガラが良くないと思われる。



●ニーナレーン

 本編には未登場であり、現時点では伝説上の女性。

 1000年前、神殿の巫女であった彼女は海の上で追い詰められ、殺された。その後、彼女はアポストルとなり、この世界で数多の命が生まれいづる冥海を守るようになったらしい……


 第1章にて、マリアの妨害によりこの世に生まれることができなかったアドリアナ王国の”第二王子”が、”さる者より話を聞き、ニーナレーンの海から抜け出してきた”と、ジョセフとアンバーに告げたことにより、彼女は伝説ではなく、確かに存在すると思われる。

 

 詳細な容姿は不明であるも、ニーナレーンに関する文献を読んだヴィンセントの話では、『成熟した妖艶な美女』といったとこらしい。その話を聞いたルーク、ディラン、トレヴァー、フレディはなまめかしい桃色の靄に包まれることとなった。 


 なお、ヴィンセントにとっては、ニーナレーンという名は、魅力的な女性でもあると同時に、どこか懐かしく母を思わせるものであると……

 そのうえ、ヴィンセントは海という場所は、母だけでなく、魂の片割れもいるとも思わせるとも……

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