第14話 列車の旅とトラブルと1~3
屋台の串焼きを頬張りながら歩くロータスに連れられて駅へと向かう。
昨日も同じものを食べていたな……気に入ったのか?こういうのをみると少し自分の種族だと普通の食料アイテムの味を感じないのは少し残念だと思う。
それも獣人の血の瓶を一気に飲み干すと忘れてしまう程度には単純なので問題はないのだが…。
ロータスが串焼きをすべて食べ終えるころに駅に到着して受付で切符を購入、乗車賃は一律銅貨5枚と結構良心的な価格だった。
列車は24分毎に来るらしくなんでそんな中途半端なと思ったがよく考えればこのゲーム内の時間は現実の24倍、つまり現実世界の1分毎ということらしい、1日中走っているらしく午後10時から午前4時までは48分毎にに1本だそうだ、深夜も運行しているとなると現実世界の電車より快適なのでは…?と思ってしまうのだが日本の電車が夜間に運行していないのは整備のためとどこかで聞いたことがあるので安全性を求めるならそういう部分は仕方がないのだろう。
タイミングが良かったのか駅の構内に入ってから5分ほどで列車が来た、先頭車両はゲームの時代設定的にまだエンジンは発展途中なのでディーゼルエンジンやましてや電動ということはなく煙突からしゅぽしゅぽと蒸気を吐き出す蒸気機関車で、木製の客車が8つと後方に2つほど貨物車が付いたそこそこ趣がある。
上機嫌なロータスに急かされつつ列車に乗り込み適当な席に着く
「現実だとこういうのが見れるのは嵯峨野ぐらいか…?」
内装を眺めてさらに上機嫌になるロータスに声をかけると不思議そうな顔でこちらに振り向く
「どこそれ」
「知らないか?京都の嵯峨野ってとこにトロッコが走ってるんだよ、割と観光地としては有名だと思うけど」
「こんな感じ?」
「だいたいはな、こっちの方がちょっと大きいけど」
「嵯峨野かぁ…ちょっと行ってみたいかな」
「いつもの家族旅行?」
「ううん、今年は受験終わるまで旅行は無しかな」
「ふーん、ていうかよく考えたら受験生なのにネトゲなんて始めちまっていいのか僕ら…」
「まぁVR空間で時間加速させれば時間なんていくらでも作れるからねぇ…どこぞの国立大目指す奴なんてほとんどの奴が違法スレスレのラインまで加速できるソフト使って勉強してるとか、もともとあそこ目指せるような奴らは海外の大学目指して同じことやってるってんだからもう笑えないよね」
「大抵の奴はできることはやるだろうさ、僕はもともと行けそうなとこ選んでるから学校の課題ぐらいでしかVR空間で勉強なんてしてないけど」
「私も似たようなもんだしそうじゃなきゃオンラインゲームなんてこの時期に始めたりしないって」
「それもそうか」
「それより、受験が終わった後だよ」
「終わった後?」
「受験終わったら次は卒業だろ?卒業と言ったら卒業旅行だ!!」
「一緒に行く友達いんの?」
「居ねぇよ!!言わせんな!!」
相変わらず悲しい奴だった。
「ボッチで卒業旅行って辛すぎないか……?」
「はぁ……まぁいいや」
そう言うとロータスはさっきまでの上機嫌が嘘だったかのようにフイッと外の景色をつまらなそうに眺めだした。
なにか怒らせるようなことを言ったか……?
と思ったが数分して列車が駅を出て窓の景色が流れだすと再び上機嫌に戻ったので問題はないようだ。
ロータスの機嫌が直ったのはいいのだが隣の街までの2時間ほどやる事がなくて少し退屈ではある。
窓の景色をぼーっと眺めながら時折ロータスと話しつつ30分程たった頃、それは起こった。
「キャー!!」
惚れ惚れするほど典型的な女性の悲鳴、ドラマとかでもよく聞くような完璧なその発声にあ、これNPCの悲鳴だななんて考えていると、後方の車両から数回の発砲音にガラスの割れる音やドタバタと何者かが暴れる音、さらに究め付けに車両の天井を走るような音まで聞こえてきた。
「今の何だろう?」
退屈しきっていた所に事件が起こってどことなく嬉しそうなロータス、流石に不謹慎だと思う。
「さぁ?行ってみればわかるんじゃないか?」
「だよね、これは日頃の行いが良い僕らが暇を持て余してるのを見かねた神様からの贈り物だよね、見に行くしかないよね」
そんな贈り物あってたまるか…。
とは言ったものの実際暇なのは変わりないしゲームのイベントにしろプレイヤーの起こしたことにしろ何があったのか確かめるくらいはいいだろう、プレイヤー同士のいざこざとかに巻き込まれるのは御免だがイベントなら何かの報酬だってあるかもしれない
奇襲に対応するために僕が前に立って後方車両へと向かう、開ける前にロータスにアイコンタクトで一度確認してからゆっくりとドアを開け連結部分に誰も居ない事を確かめてから外に出る。
後ろの車両に飛び移って先ほどと同じように警戒しながらドアを開けると客車は至る所に銃撃によるものと思われる風穴が空き窓ガラスは割れ、僕たち居た客車と同じものとは思えないようなありさまだった。
ぱっと見誰もいないように見えたのだがそうではなかったらしくゆっくりと進んでいくと席の間で頭を抱えてうずくまっている乗客が数人いた。
近くでうずくまっていた女性にロータスが話しかける。
「何があったんですか?」
「後ろの車両から男の人が来て一番後ろの席の人と何か話してたんですけど……いきなり撃ち合いが始まって……そのまま窓を突き破って二人とも外へ……」
「そうですか……ベル君取り敢えず屋根に上ってみよう」
結局何も収穫はなかったのでその二人がまだいるかもしれない屋根に上がる事に、連結部分から上ろうとするのだがここで問題発生、強風で煽られてフードが捲れてしまう。
まだ時間は1時過ぎなので当然太陽が照りつけてきて視界の端にある自分のステータスにバッドステータスがさらに重い物へと変化する。
ロータスに少し待ってもらってアイテムパックから遮光ジェルを取り出して瓶に入った紫色の花の様な匂いのするジェルを露出している顔や手にペタペタと塗っていく、ジェルはすぐに馴染んでベタつきなどもなくなる。
バッドステータスが完全に消え去ったのを確認してロータスに頷くと屋根に上がる。
一瞬誰もいないようにも思えたが前方の車両の方へ目を凝らすと誰かが倒れているのが目に入った。
屋根の端から今にも落ちそうなその人の手が動いたのを確認してロータスと僕はその人の元へ駆け出した。
全速力で列車の屋根の上を駆けて、なんとか落ちるその瞬間にその人の腕を掴むことができた。
引き上げながら確認するとその人はプレイヤーだった。
ステータスにはステータス異常を示すアイコンが消えかかっているのか点滅していた。
ステータス異常:麻痺2
この状態になった者は10秒間硬直して動けなくなる。
なるほど、これでこの人は倒れていたのか、そんなことを考えながら引き上げたところでちょうど麻痺が解けたようでその人ががばっと動き出す。
なんかこの人見たことあるような?
「ってウェルターさん?」
意外な場所での再開につい疑問形で声をかけてしまうのだが挨拶を交わす間もなく僕の後ろの何かを見たウェルターさんが叫ぶ
「避けろ!!」
その声と同時に自動迎撃が発動して知覚する時間の流れがゆっくりとしたものに変わる。
振り向いている時間はない、急いで横に転がり、向きを変えながら立ち上がる。
立ち上がるのと同時に見えたその人物が手に持った銃口の先は僕を狙っている。
直後に2発砲、ゆっくりとした時間の中でもそこそこの速度で僕に迫る弾丸を思考に追い付かない身体の動きに苛立ちながらぎりぎりで避ける。
相手は僕が弾丸を避けたことに驚いたように一瞬目を見開くが直ぐに僕に向けて2発連続で銃を撃ってきた。
コートの内側に右手を入れて小型ナイフを取り出しながらこの2発も何とか避ける。
今度は驚いた様子はなく苛立たし気な表情で直ぐに銃口を向けてくる。
だが今度は相手が撃つ前にロータスのクロスボウの矢が相手のうさ耳の生えた頭目がけて飛んでいく、寸前で気付いた相手は大きく後ろに飛び退きその長い髪を矢に一房千切られながらもなんとか避ける。
だがこの隙は相手にとって致命的だ、着地の瞬間を狙って右手に持った小型ナイフを投げる。
「ぐっ……」
僕の右手から放たれたナイフは狙い通り相手の心臓辺りに……とはいかず胸元を庇う様に動かした右腕に深々と刺さり相手から声が漏れる。
ここで自動迎撃の効果が切れた、だが今は相手と睨み合う形になっているため問題はない、次の行動で元の速度に対応できるかは少し不安ではあるが……。
そんなことを考えていると、相手は不利だと判断したのか背を向けて逃げ出した。
ロータスがボウガンを撃つが僅かに逸れて相手の足元に刺さる、このままじゃ逃げられる。
投げナイフを投げるには少し距離がありすぎるが……アンカーショットを使うしかないか?
内心ため息を吐きながらアンカーショットを装着した右腕を相手の足に向ける、列車に乗る前に一応消耗品の補充をしたのだがこのアンカーショットの火薬が結構高いのだ。
値段的には小型ナイフよりも高い、小型ナイフは投げても回収できる可能性があるが、火薬は1回撃てば必ず消費されるのだ、内部に装填できる火薬は5発分、もともと2発分しか入ってなかったようで鹿狩りに1発使ったので4発分の火薬を購入したのでそこそこ大きな出費だった。
これにさらに弾頭や薬莢等の値段が上乗せされる弾薬が高いのもうなずけるという物だ。
だが今はそんなことを気にしている場合じゃない、アンカーショットの狙いを定める。
どうやらアンカーショットにも投擲スキルの効果が反映されるらしく何となくどう狙えばいいのかが分かるようになっていた。
左足の太ももに狙いをつけて射出ボタンを押し込む。
バシュンと小さな発射音を立てて放たれた鏃は相手の柔らかそうな太ももに音を立てて刺さる。
「がひっ……!?」
相手から小さな悲鳴が上がるが気にせずにワイヤーの巻き取りボタンを押し込む
「があぁああ!!うあぁああ!!」
悲鳴と言うか泣き叫んでいるような気もするがここまでしたのに刺さった鏃を引き抜いて逃げられたりしたらたまったものではない、気にしないったら気にしないのだ。
「うわぁ……」
「うわぁ……」
ロータスがなんか言ってても気にしない、ウェルターさんもなんか引いてるけど気にしない
目の前まで相手が引きずられてきたところでワイヤーの巻き取りを止める。
「ひっ!!」
必死に逃げようともがいていた相手は状況を理解した瞬間慌ててこちらに銃を向けようとするが容赦なく手に持った銃を蹴り飛ばす。
「あがっ」
なんか銃を蹴り飛ばした勢いで指がダメな方向に曲がってる気がするが気のせいだろう、悲鳴も上がってるけどきっと気のせいだ。
「それでウェルターさんこの人は?」
相手の戦意が無くなってひと段落付いたので気になっていたことを尋ねる。
「「今更それきくの!?」」
ロータスとウェルターさんの叫びが見事にハモって響き渡った。
二人に盛大に突っ込まれた後ウェルターさんから話を聞いたところこのうさ耳の女性NPC……アリスはウェルターさんの所属する暗殺者ギルドの裏切り者として追われているそうだ。
何故裏切り者として追われているのかと言うとギルドの資金を持ち逃げしたそうなのだがウェルターさんがそれそ口にしたとき
「私はやってない!!騙されたんだ!!」
と声を上げた。
アリスの話を要約すると匿名の依頼人から仕事の依頼があった、相手の素性も分からないし怪しいと思ったもののそこそこ報酬が良かったのでその仕事を受けた、指定された場所で荷物が来るのを待っていたら何者かに襲われて気が付いた時には裏切り者として自分の所属するギルドのメンバーに囚われていた、なんとか隙をついて逃げてきて今に至る。
と言うことらしい、だがこの場合判断材料がないのでこのアリスの話の真偽は分からない、信じるか問答無用で連行するのか…。
ウェルターさんとしてはこのまま連行した方が面倒はないだろう、アリスの話を信じて真犯人を追ったとして捕まえられる保証もないし嘘だったらそれこそ骨折り損なのだから
「どうすっかなぁ…」
頭を掻きながら溜息を吐くウェルターさん
悩むにしてもこのままという訳にもいかないので取り敢えずアリスの太ももに刺さったままの鏃を抜こうとアリスに近寄る。
するとアリスは怯えたような表情で後ずさる。
さらに一歩近づくとアリスも同じ距離だけさらに後ろへ…。
ふと右腕を見て思いつき右腕のアンカーショットから伸びるワイヤーを掴んでから距離を詰める。
「ぎっ…あぁあああ!!死にたくない!!死にたくない!!助けて!!」
アリスは下がろうとするが太ももに刺さったワイヤーを引っ張られているせいで動けずついに叫びだす。
「ベル君何やってんの?」
ロータスの視線はどことなく冷たかった。
こちらから近寄ることはあきらめて少しかわいそうだが、ワイヤーを巻き取ってアリスを引き摺りよせる。
当然泣き叫んだりしていたが気にしていると何もできないので無視してアリスを捕まえるとその太ももに刺さった鏃を引き抜いた。
途中で恐怖のあまり漏らしていたようで、なんか香ばしい匂いがしていたがそれも無視した。
そしてそのまま屋根に居るのも何なので、逃げようと暴れる微妙にアンモニア臭いうさ耳のアリスを抱えて後方の貨物車両へ
貨物車に入って一息ついたところでアリスの太ももからどくどくと流れ続けている血が目に留まる。
このままという訳にもいかないので治療しようと思ったが自分のポーチにはアンデット用のポーションしか無かった。
「ロータス、獣人用のポーションって持ってるか?」
ロータスに一応持っているか聞いてみる。
「いや、僕は人間用のポーションしか持ってないけど」
まぁこの際仕方ないか、人間用でも獣人にある程度効果はあるらしいし
「獣人用ポーションなら持ってるぞ」
と思ったのだがウェルターさんが持っていた、獣人なのだから当然と言えば当然か…。
「じゃあ1つ売ってくれますか?」
「いや、一つくらいならタダでやるよ、そいつの治療に使うんだろ?」
「いえ、傷を負わせたのは僕ですから」
「気にしなくてもいいと思うけど律儀な奴だな…まぁそういうなら」
こういうゲーム内のアイテムの取引と言うのは大切な事だ、ゲームによってはクエストでの報酬の分配でギルドが1つなくなったりするのだから、仲良くしたい相手とは特にこういうことには気を使わなければならない。
ということでウェルターさんから買い取ったポーションをアリスに差し出す。
「え?」
うさ耳のアリスは僕がポーションを差し出した瞬間ビクンと身体を震わせて怯えるようなそぶりを見せたが僕が手に持っている物を見ると不思議そうな声を上げた。
「要らない?」
僕が問いかけるとアリスはおっかなびっくりと言った感じで、ポーションの小瓶を受け取る。
アリスは警戒しているのか蓋を開けるとそのまま飲まず中身の匂いを嗅いで本当にポーションかどうか確認してからポーションを口にした。
アリスの傷口がゆっくりと塞がっていっくのを確認してふとこのゲームに魔法はないのにポーションの回復はどういう原理なのだろうかと思う。
「どうすっかなぁ……」
ひと段落付いたところでウェルターさんが先ほどと同じことを口にする。
「アリスの話を信じたとして、このままウェルターさんがギルドに連れて帰った場合ってどうなるんですか?」
「んー、多分だがその真犯人ってやつを見つけない限り拠点の地下牢行きは間違いないだろうな……その後どうなるかは正直分からん」
流石にそれは話が本当だった場合は可哀想だと思うがアリスの話を信じるにはやはり材料が足りなさすぎる。
「ロータスはこの話どう思う?」
と言うことでロータスに丸投げしてみた。
「どうって?」
「アリスの話が本当かどうか」
「嘘はついてないと思うよ、とっさにあんなにポンポン話が出てくるなんて思えないし」
なるほど、確かにそういわれればそんな気もする、まぁNPCなので何とも言えないが。
アリスの話を信じるとして問題はウェルターさんか、ウェルターさんは依頼を受けてアリスを追ってきたわけだ居るかどうかも分からない真犯人を追ってアリスを見逃せば依頼の報酬は手に入らないのだからウェルターさんとしてはこのままアリスを連れて帰りたいだろう。
「ウェルターさんちなみにこの以来の報酬ってどのくらいですか?」
「金貨5枚だが……」
金貨5枚……決して低い額ではないが僕の所持金的には十分払える。
「では依頼分の報酬を僕が払うのでアリスをここで見逃してギルドに真犯人の存在を伝えてもらえますか?」
「ちょっ……ベル君何考えてるの?」
ここまで割と静かだったロータスが口をはさんでくる。
「このままアリスが冤罪で連れていかれるのはなんか後味悪いだろ」
「だからってベル君がお金払ってまですることでもないだろ?」
「僕がしたいからやるだけだよ」
「はぁ……公開しても私知らないからね」
ロータスは諦めた様に溜息を吐くとぷいっとそっぽを向いてしまう。
だが今はロータスの機嫌を取るよりもウェルターさんへの確認が先だ。
「それで、ウェルターさんどうでしょう?」
「まぁ、俺はそれでいいけど、本当にいいのか?」
「ええ、お金には多少余裕があるので」
「俺が見逃したところで、ギルドのほかのやつに見つかったら面倒なことになるかもしれないが」
「一応隠れ家に充てはあるのでその辺も大丈夫かと、まぁできればその辺もウェルターさんから上手くギルドの方に言っておいてもらえると助かりますが」
「わかった、だがあまり期待はするなよ?」
「ええ、構いません、では依頼報酬分の金貨5枚」
アイテム欄から所持金を選択して金貨五枚をアイテムパックから取り出してウェルターさんに渡す。
「確かに、じゃあ俺は早速ギルドに戻って真犯人のことを伝えてくる、ベルも早めにそいつを安全な場所に連れてってやれよ」
そう言い残すとウェルターさんは貨物車の扉を開けてそのまま列車っから飛び降りる。
ワーウルフってあんなことも出来るのか……吸血鬼のステータス的には獣人より高いはずなので僕も出来るかな?
アクロバットとパルクールのスキル補正もあるので行けそうな気がする。
そんな事を考えているとロータスが機嫌の悪さを隠すこともなく口を開いた。
「はぁ……それでどうするんだい?この子を連れたままじゃおちおち観光もできないよ?」
忘れかけていたがこの列車に乗ったのはそもそも次の活動拠点になるであろう街を下見しに行くことが目的だった、確かにアリスを連れたままでは難しいかもしれない……。
それでロータスは不機嫌だったのか……?
なんて思考を巡らせていると当事者であるアリスが困惑気味に口を開く
「えっと……これってどういうことになったんでしょう?」
全く話についてこれていなかった!!
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