素晴らしき映画人生の話

お気付きの方も多いと思いますがこのエッセイのタイトルになっています


「軽くフィクション」


は言うまでもなくQ・タランティーノの出世作「パルプフィクション」をもじった物です。


「レザボアドックス」や「ジャッキー・ブラウン」も好きですが、やっぱり「パルプフィクション」が最高にカッコ良くて大好きです。


世に言う映画ヲタとまではいきませんが私は映画が好きです。


小学生の頃からロクに字幕の漢字も読めないのにレンタルビデオ屋さんで色々な映画を借りて見ていました。


特に80〜90年代の映画が好きで今でもたまに借りて見ています。


「インタビューウィズヴァンパイア」

「バックトゥーザフューチャー」

「グレムリン」

「ビッグ」

「ネバーエンディングストーリー」

「ジュラシックパーク」


などなど。


誰もが知っているどメジャーハリウッド映画が最高に面白かった時代なんですね。


テレビも盛んに映画を放送してました。


金曜ロードショー


ゴールデン洋画劇場


日曜洋画劇場


そしてたまに木曜洋画劇場。


金曜ロードショーは割と幅広いジャンルの映画でジブリやルパンをよくやってましたね。


ゴールデン洋画劇場はその名に恥じない、正にゴールデンなアクションやコメディなど家族向けの映画中心。


日曜はちょっと大人向けでサスペンスやホラーもやってましたっけ。


木曜は覚えてません。


週末は新聞のテレビ欄を確認して一喜一憂しておりました。


しかし私の貪欲な脳ミソはそれでは飽き足らず、週末ともなればほぼ毎週の様に近所のレンタルビデオ屋さんに通っていました。


今でこそレンタルと言えば、TSUTAYAとゲオの独壇場ですがその昔は個人で経営しているレンタルビデオ屋さんが一般的でした。


個人経営という事もあり個性もかなり豊かで力の入れどころなどは店によってかなり違いました。


とにかく新作を本数多めで仕入れている所もあったし、かたや少しだけマニアックな映画を一本ずつではあるが確実に置いている店、などなど。


私はその日見たいと思える映画を探すまで諦めない子供だったので何カ所か回る事もしょっちゅうでした。


子供で常連でしかもアニメじゃなくて洋画を中心に借りてるから店員の人もよく覚えてて、結構色々な店で友達を作っていました。


よく店の人に


「おいコレは、面白いぞ」


とオススメをしていただいて借りる事もありました。


しかし中にはショッキングな作品を勧めてくる人もおりました。


ホラー的な意味ではありません。


「どう考えても子供に勧めて良い作品じゃないでしょこれ!?」


今振り返るとそう思わざる得ない事がありました。


「お前ならコレの面白さが分かるハズだ!」


と髭の店長から渡された作品。



今敏監督の「パーフェクトブルー」



いやね。


面白いですよ。


結果的にドンピシャでしたよ。


でもね、これR指定ですよね。


まだ小6なんですけど。


(今敏のパーフェクトブルーが解らないお若い読者の方はネットで調べるか身近にいるちょっとこの人キモいなというアニヲタさんに聞いてみましょう)


その時の私は訳のわからないアニメより、どう見てもお面白そうな「モンティパイソンとホーリーグレイル」を借りてゆきました。


今となっては「パーフェクトブルー」も「モンティパイソン〜」も私の人生に大きな影響を与えた映画であり、どちらも大好きな作品です。


だけど小6でパーフェクトブルーはないわ。


幾らなんでも流石に解らなかったと思う。


私がパーフェクトブルーを後回しにしてモンティパイソンを借りると髭の店長は些か不満そうな顔していました。


髭いい加減にしろマジで。


何にしても、映画を観るには良い時代でした。


かと思えば違う方面で個性を主張してくる店もありました。


でっぷり太って無愛想な店長、私は密かにジャバザハットと呼んでいました。


そのジャバ店長には他ならぬこだわりがあって、映画を全て主演俳優別に並べていること。


しかもその表記ポップは全て手作り。



「ハリソン・フォード」



「ケビン・コスナー」



「ジャック・ニコルスン」



名だたる名優たちから新鋭の若手まで。



「トム・クルーズ」



「ウィナノ・ライダー」



「ジャック・ニコルスン」



当時から日本でも人気のあったコメディ俳優まで全て手書きで表記してます。



「ジム・キャリー」



「エディ・マーフィ」



「ジャック・ニコルスン」



ジャック・ニコルスン



何故かジャック・ニコルソンだけネイティブっぽい発音で表記されていました。


ジャバ店長の並々ならぬジャック・ニコルソンに対する思い入れを感じました。


ああ失敬。


ジャック・ニコルスン


でした。



そんなビデオ屋さんも今では全て廃業しています。


時代の流れは激しいものです。


ですがビデオ屋はなくなっても良い映画は不滅です。


これからも、映画を愛していこうと思います。


それではまた、大してオチもないこのしょーもないエッセイでお会いしましょう。



サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ

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