逢遇

可成りながい時間探した末、雲母きらら公園に辿り着いた。真暗まっくらだったが、電燈の灯火あかりで薄盆槍ぼんやりと周りが見える。

晴人とは別行動で探す事にしたので、今は1人である。

恐らく殺し屋、が街を彷徨さまよい歩いている事がほど危険かは想像がつく。誰かが危害を加えられる前に、何としても見つけなければ。其の一心で探し続けていた。

成果は有ったようだ。


「此処に居ましたか、海豚イルカさん。」

公園に居た男に声を掛けた。目が見えずにふらふらと歩いている。

「さぁ、病室へ戻りましょう。」

口調は柔らかくしているが、警戒は解いていない。此奴が何を考えているのか、分からないからだ。

然し、其れでも俺は甘かった。殺し屋という存在を頭では理解していても、実感出来てはいなかったのである。

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