第2話
結論から言って、それが私にとっての最大の誤ちであり、最低の所業であった。当時の私は人並み程度には性について興味もあったし、彼氏という存在に憧れていた。だからこそ、そんな私を認めてくれる先輩の誘いを断れるまでも無く、ただ無作為に、先輩との交友関係と呼ぶには濃すぎる、俗に言う「不純異性交遊」が始まった。
「先輩」は、何でもすぐにやめてしまう私と違って、中学の時から弓道をやっていたという。普段は眼鏡をかけているが、絶対コンタクトにした方が似合っている。そう伝えると、次の週からはコンタクトにしてくれた。私なんかの言うことを聞いてくれたというよりも、私の意見が誰かに届いた–––届くことってあるんだな、って思って気恥ずかしく感じる。
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