#6ジョバンニとベンジャミン
#6食事処
(効果音:食事の音+ガヤ)
ベンジャミン「……ねえ、ジョバンニ。誰がどう見たって本当の事だから言わなかったけれど、あんたはあたしたちの重要な要(かなめ)よ。役者だけじゃなく、この劇団すべてを支えてる。だから――倒れられたら困るの。無理しないで」
ジョバンニ「ベンジャミン、オレには無理だと言っているのか?(目をぎらつかせる)」
ベンジャミン「(正面から)いいえ、あんたはやり遂げるわ。きっとね。ただし、休息は必要よ。これはゆずれない。あたしの祖父を知ってるでしょ。野盗に拷問にあって三日も眠れなかったおかげで、気がおかしくなって、泳げないのに川に飛びこんで死んでしまった。もう、あんなもの見るのはいやなの」
ジョバンニ「くっ。ゆずれないのはこちらもだ。ヴァルトスの鏡、これを芸術にまで昇華したい。やれるかやれないかじゃない。やるんだ!……しばらくこもるから、ほっといてくれ」
(効果音:席を立つ音)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます