#3もとの楽屋

#3もとの楽屋

エフィメラ「この、秘宝の鏡がラストで砕け散って、女王がそれを踏みしだいて玉座に座るっていうのは印象的よ? けど……」

ベンジャミン「強さと威厳はあっても、何かが欠けてる」

エフィメラ「これじゃあ、女王が四年も王子を軟禁した意味が伝わりにくいし、ちょっと怖いわ」

ベンジャミン「王子も王子よ。仕官していたロザリウムには婚約者の王女がいたはずでしょ、どうしてヴァルトスの女王に……なんていうか、のりかえたのか、がわからないわ」

エフィメラ「ジョバンニが一生懸命、考えたのだから、ケチつけるのはやめたいけど……どうしてそうなったのか、そこのところが着目点ね」

ベンジャミン「でしょう? ジョバンニは、そういうしかけのあるお色気が得意なはずよ。どうしてこんな悲劇にこだわるのかしら」

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