第5話おれのプライドはっ!?

A:「オレってサア、男なんだよね」

 今さらである。ここはトワイニングブルー学園。男子校だ。女子はいない。

A:「おまえな! 行為に及ぶ前に、オレにその気があるのか確かめろよ!」

B:「今さら怖気づいても遅いよ。バカだねえ。ボクたち、とっくに共犯だよ」

A:「今さら言うなよ! 愛してるって、どういう意味だよ?」

B:「君に関してはボクはもう、とっくにどうかしている。その手をどけてくれないか? うっかり、またキスしちゃうよ?」

A:「そういう強引なとこ、迷惑だぞ。オレは……どっちでもいいけど……」

B:「受け入れろとは言わない。身構えるな。襲っちまうだろ」

A:「だからオレ、男なんだよね?」


A:「何だこの台本!」


B:「知らないの? ビーエルっていうらしいぜ」

A:「オレのプライドは……?」


B:「君もリスキーな会話に参加してみないか?」

(きらりと歯を光らせて、営業スマイル)

A:「どっち向いていってんだよ」

B:「いやー、タイトルがタイトルだし、聞きたい人は聴きたいんじゃないかなって」

A:「あとで千円な」

B:「君のプライド安いな」

A:「プラス二千円」

B:「実に良心的だけど、お金にプライドを換算するのよくないよ」

A:「五千円よこせ、このヤロウ」



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