全日本もう帰りたい公会議



社畜が魚屋で売られている魚のような目で満員電車に乗って夜遅くまで仕事をしている

ディストピアで、僕は 1 人の少女、タバサと出会ったのだった。

ニート警察がニートを捕まえようと目を光らせている新宿で、彼女は

ニート・レジスタンスを結成し、地下で動めいていたという。

タバサとの何度目かの出会いを経て、僕は全日本もう帰りたい公会議への参加を促された。


「ねぇ君、全日本もう帰りたい公会議に入ってよ」


これに参加するということは、社畜からの脱却、つまり、ニート警察に追われる身になるということだ。


「ちょっと考えさせて」


タバサと別れて家に帰ったが、その夜は眠れなかった。

明日の 12:00 迄に新宿で待っている、とタバサは言った。

つまり、職場を抜け出さなければいけない。

僕は、意を決して昼になる前に職場を抜け出した。


ここで、僕は白状しなければならないと思う。僕はタバサと二人で全日本帰りたい公会議の活動をやることを意図していたのだが、現実は全く理不尽であり、公会議には指で数える以上のメンバーがいたのである。

タバサはその中の一人、エルンストと恋仲のようであった。


なんということだ。その可能性を全く考えなかったなんて!

私の全日本もう帰りたい公会議の活動への意欲は全く地に落ちたと言っていい。


後日、全日本もう帰りたい公会議は、ある匿名のチクりによって動いたニート警察の査察を受け、瓦解することになるが、このことについてはまた後ほど。

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