2014/9/18 Tue.

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 確かな成果に少し浮かれた帰り道。


「おや、銀くんじゃないか。ゲーセン帰りかい?」


 藍華と出会った。

 生徒会の仕事を終えた帰りなのか、制服姿だ。


「そうだよ」


 銀路は素直に応じる。


「おお、いよいよ火蜂に挑む気になったのかい?」

「いや、流石に無理だよ」

「なんだ……」


 残念そうに藍華は言う。


「じゃぁ、今日はなんのゲームをしてたんだ? また『ファンタジーゾーン』か?」


 ○素直に話す

→●誤魔化す


「ま、まぁ、そんなところかな」


 銀路は、曖昧な答えで誤魔化した。


 正直に答えればゲームセンターの魔女のことまで追求されるのは必至。

 藍華に魔女の存在を知られれば、十中八九隙を見て押しかけてくるだろう。


 それは、致命的な失敗となる予感がしたのだ。


「なんだ。どうせなら『怒首領蜂』をすればいいのに」

「いや、火蜂はまだまだ倒せないから」


 そこからは他愛ない話をしながら帰り道を同じくして、家の前で別れた。

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