何でお前らがここ(現実)にいるんだよ!?
仁志隆生
第1話「これは夢か?」
「これは夢か?」
僕は目の前にいる彼女達を見て呟いた。
「あの、ここどこですか?」
そう言ったのは黒くて長い髪をポニーテールにしていて、魔女っ子衣装を着た少女だった。
「お姉様……」
そう言って少し震えながら姉(?)に縋り付いているのは、水色の髪(そんなもん天然でありえんだろ)のショートボブで眼鏡をかけていて白いケープを羽織った少女だった。
そして二人の顔立ちは髪型と色を除けばそっくりそのまま。
おそらく多くの人は「この二人は姉妹かな?」と思うかな。
「あのすみません、聞いてますか?」
黒髪の少女が不安気に尋ねてきた。
「あ、ごめん。聞こえてるよ。えっと、ここは大阪の今川ってとこだよ」
「え?」
彼女はよくわからないようだった。
「んーと、ここは日本って国なのはわかる?」
彼女達は日本語を喋ってはいるが、姉(?)はともかく妹(?)は髪の色だけ見ると到底日本人には見えないので、僕はそう聞いた。
「ニッポン? いえ?」
彼女が首を傾げた。
「ねえ、君達どこの国から来たの?」
てか、まさか、ってそんなわけが。
「シュミセンです」
……
「お姉様、やはりここは別次元世界」
「そのようね、わたし達の世界にシュミセン連合国の名前を知らない人がいるはずがないもの」
少女二人は僕が沈黙しているのでその名前を知らないと思ったようだ。
だけどね。
「知ってるよ」
「「え?」」
少女二人はハモった。
「だってそれ僕が書いてる小説の世界の名前だもん」
「「は?」」
て、ゆーかさ……。
「何でお前らが
僕は二人の名を叫んだ。
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