おや? 彼の能力は全裸にならないと発動しないようだぞ
安藤 兎六羽
第1話
〈――《全裸》とは、すなわち、全身全霊なり。
心身合一の帰結にして、我が神兵の、至上の装い。
さあ、進むがいい、我が血を受けしものどもよ。
無防備をこそ最硬の鎧へ変じ。
拳をこそ最上の槍とせよ。
己が、肚の雄叫びとともに邁進せよ。
そなたらに暑気に萎える脚はない。
寒さに縮む腕はない。
刃に血を流すとも、爪牙に肉を刻まれようとも、心の赴くままにゆけ。
惰弱の糸に肌を許すことなどなきように。
己が身ひとつ、心ひとつで、踏み越えよ。
いさおしを盾のゆえと言わせるな。
敗北を鎧のゆえと
すべて、それらは貴様ゆえの、戦果なのだ! ――
――
〈その放漫にして、なぜか胸をうつ
――散文詩人 ラトメテュスのグリエルムス――
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