時猫

@hiyohiyo1003

第1話

「もう日が明けるな…」


時猫の存在は国家機密。


よって時猫の存在を瑠花にも隠している。


俗に言う2重人格ってやつだ。


表の瑠花は赤メガネが印象的な優等生。

裏の瑠花が時猫。


時猫は瑠花__つまり自分自身に催眠をかけ、自分の存在を忘れさせる。


夜、時猫は動き出す。

ターゲットを暗殺したら夜が明ける前に家へと帰り、ベッドに潜る。


そして瑠花が起きる。


今は午前2時。

家へ帰るまで約一時間。

正規の道を通らなければ約45分。

本気で走れば約30分。


30分走り続け、時猫は家に忍び込む。


するりと部屋の中へ入り、ベッドに潜る。


そして4時間後、午前6時に瑠花が目を覚ました。


「あ、お母さん、もう起きてたんだ。おはよ。」


ワンポイントの赤メガネをかけ、弁当を作り始める。


今日の目玉は手ずくり肉団子だ。


「さ、支度をしなくちゃ」


朝食をとり、顔を洗って歯を磨く。


時間割の最終確認を済ませ、


「では行ってきます。」


優等生への変化完了。





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