ドラグーン・トレーサーズ

文学崩れ

第1話 『煙る』

――右目の古傷が痛む。


ちょうど10年前、父さんと母さんを殺した存在がいた。



「黒龍バハムート」。

両親を殺した奴のことを思い出すたびに、右目のキズが痛む。震える手で隻眼を抑える。


ふと空を仰ぐ。

どこまでもどこまでも蒼い。


だが、俺の闇は――晴れることはない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る