ロボット三原則を援用した創作を助ける(といいなという願いを込めて書かれた)雑文
雅島貢@107kg
なぜこのエッセイを書き始めたか
旧「今日から君も三原則ものが書ける!(このあとにかっこが三つ続く)」の最初に書いていた文ですので、そちらを読んでいた方は特に変更点もないので読まなくて大丈夫です。お疲れ様でした。というか、読んでいなかったとしても読むまでもない文であり、何故残しているかと言うと、俺の本質が吝嗇だからに他ならない。
俺は「書く」ことが趣味で、だったら別にたとえばそうだなあ、TwitterとかFacebookとかmixiとかで、好きなように好きなことを書けよと言われるかもしれないが、「書く」あるいは「出力する」、または「狼煙をあげる」なんでもいいが、その行為の本質は、「読む」あるいは「入力する」、または「狼煙を受け取る」ことを想定することにある。そりゃあそうだろうが。
一見狂気の日々を呵々大笑しながら邁進しているニンジャスレイヤーほんやくチームだって、虚無の暗黒と向き合っていた日々を告白した。
世に送り出したものが、誰にも受け取られずに、消えていく。
それを虚無の暗黒という。
さてここに、とにかく長い文を書きたい、出力したい、そしてどうかそれを受け取って欲しいという人間が存在したとする。彼あるいは彼女はどうするべきか?
一つのシンプルな答えは、彼/女に人類に貢献せよと伝えることだ。
その文章が人類に貢献(大げさに書きすぎたが、「誰かの役に立つ」くらいの意味だ)するものであれば、たとえそれが多少長くったって、回りくどくったって、何しろ貢献しているものだから誰かしらは読む。それなりに貢献度が高ければ、彼/女の書いたものを知る人も出てきて、そうして彼/女は充たされる。
(どうでもいいが、彼/女と類同した表現に、s/heというものがあり、つまり女性のほうが、ちょっと男性よりも冗長である、という事実は、男性の諸君を救うものだと思いませんか。思いませんね。石のひとつも投げられてきますね)
抽象度が高いので具体化すると、たとえば、説明書を書く仕事でもやればいいじゃあないかということですね。
まあそれはそれで、確かに喜びはある。
あるけれども、それに疲れることもある。
人類に貢献するためには、あまり多くの嘘はつけないからだ。
とにかく嘘、虚構、妄念、なんでもいいが、思ったことを思った通りに、表現したくなることもある。思ったことを思った通りに表現したら、嘘、虚構、妄念になるという人間はどうかと思わなくはないが、でも、あるんだ。あるよな。君たちだったら分かるはずだ。
ただ、人類に貢献しない文章――たぶん、俺が、あるいは君たちが書いている、その、それ――を公開するのは、とりわけそれがこの世界に遍在する俺の人格の、「肉」の部分と相当強く結びつく場所で公開するのは、勇気がいる。
さて彼/女はどうするべきか?
IT革命、ユビキタス社会、そういう事象が発生しているのだから、自己の「肉」を隠して、どこかにその妄言を公開したり、誰かが作った箱の中で表明したりすればよい。
これもまたシンプルな解である。
そしてその解の一つが、この「カクヨム」であった。
それはそれで良かろう。何一つとして、問題はない。
ただ残念なことに、その文章が「読まれる」「入力される」「狼煙が受け取られる」可能性が、今のところは低い。
だったらどうしたらいいんだ。
そう。人類に貢献しうる文章を書けばいいのでは、ということである。
いや、話がループしているというか、それを回避するための話だったんじゃあねえの、と言われれば、俺はもうその通りと開き直るよりほかにないし、ていうか、ここまでちゃんと読んでくれているんですね。ありがとうございます。
だったらお前はその「肉」のところでやれよ、と思われるかもしれないが、まあ、「肉」のところでやらない奴をやってみよう。これが唯一の抵抗だ。
前置きが長すぎたが、そういう訳で俺はこれからロボット三原則と言われるアシモフの発明について話をしようと思う。
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