第18話
「お帰り萌ちゃん」
自宅に着いて玄関に入ったら、わざわざリビングから新しいお母さんが出迎えてくれた。
これもいつものことである。
「ただいま」
萌はほとんど目を会わさないで、そのまま階段を上がって自分の部屋に向かった。
「萌ちゃん。シャワーを浴びたら、スイカを切ってあるから食べてね」
その背中に向かって声がかかる。
萌は素直に有り難うと言えない自分も、いちいち構ってきて放っておいてくれない新しいお母さんも嫌いだった。
着替えを取り出すと、萌はすぐにバスルームに向かう。
練習でかいた汗をシャワーで洗い流すためだ。これも夏休みに入ってからの、毎日の日課だった。
萌はシャワーを終わらせると、スイカのことをどうしようかと思ったけど、結局リビングに顔を出さずに自分の部屋に向かった。
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