短編「玩具の兵士」
ゼンマイの巻かれる音が、暗闇に包まれた部屋で残響する。甲高い、鉄が擦れる音は心地が良かった。
右手で摘んでいたゼンマイを放してやると、空中で足をぱたぱたさせる。
そのまま、絨毯が覆う床へとそっと、置いてあげる。
コサック帽を被った、赤い玩具の兵士は独りながらに行進を始めた。
そこから先は、何も覚えていない。
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