鬼たる日の聲がする
統一
プロローグ
私は、もうプールサイドを素っ裸で歩くことはしないだろう。
そんなことをした過去はいっそのこと、誰かに擦り付けて、我が道を進んで歩んで行きたい。
でも、現実はそれを許してくれない。過去は消えないのだ。だから、過去の所為で、私の人生は大きく変動してしまった。
そう。
私は正真正銘の素っ裸な娘、時乃しずく。
私は都会から少し離れた地方都市にある手鳴村に住んでいる。山や海に囲まれ、田舎っぽい雰囲気があり、とても住みやすい環境だ。
私が通っている赤足高校は、手鳴村から少し離れた金小僧という町にあるため、路線バスで一時間程度の距離はあるのだが、通学に苦痛を感じたことは殆どない。色んな妄想をしながら、その時間を有意義に過ごすことで、退屈は埋められるのだから。
私はスポーツ推薦で入学した。だからと言って、決して勉学が秀でていないわけではない。まあ人並み、否それ以上の成績を残せる自信がある。
と、自負している。
私には結構、そんなとこがある。
入学するニ年前までは、この高校もホントに平和だったらしい。問題を起こす生徒も少なく、何よりPTAはいつも平和ボケしてしまい、会議では先生方にどんなゴシップで笑わせようか? と、試行錯誤している毎日であったという。
でも、学校は変わったのだ。正確には変えられた。
忌まわしき三人組が入学したから。
私の入学と同時に。
そして、私の人生も……。
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