第三日

身を横たえるだけであった土と水は時を前にしても疲れを感じることは無かった。 しかし空は違った。

空は土と水を包むことに疲れを感じていた。

疲れきった空は自らの対となる空を産み出し、交代で土と水を包むこととした。

産まれ出た空は夜となり、元の空は昼となった。

昼と夜は一組で一日となった。

この時初めて第一日、第二日はそう呼ばれる事となった。


一日と呼ぶにはあまりにも長かったかもしれない。

もしくはほんの一瞬だったかもしれないが、昼夜の始まりはこのようにあった。

第三日の事である。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る